不動産の販売促進とは?成約につなげるポイントや失敗の原因も解説

不動産の販売促進とは?成約につなげるポイントや失敗の原因も解説
SHINWA'S PICKS編集部

不動産の販売では、集客だけでなく、その後に行う販売促進の取り組みが成約率を大きく左右します。しかし、「販売促進は行っているのに成約につながらない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

不動産の販売促進は、集めた見込み顧客を検討段階ごとに分け、それぞれに適したアプローチを行わなければ、十分な成果を得ることはできません。

本記事では、不動産の販売促進の主な手法や成約率を上げるためのポイント、優先的に改善すべき施策について解説します。

1. 不動産販売促進の主な手法4選

不動産における販売促進とは、集客により獲得した見込み顧客の購買意欲を高め、成約へとつなげるための施策です。

不動産は購入までの検討期間が長く、顧客は複数の物件を検討することが多いため、様々な手法を組み合わせて自社の物件の魅力を発信することが欠かせません。

以下では、不動産販売促進の代表的な手法を4つ解説します。

顧客情報を活用した販売促進

顧客情報の活用は、不動産における販売促進の基盤となる重要な取り組みです。

問い合わせ内容や来店履歴、閲覧履歴などの情報を分析することで、顧客のニーズや検討状況を把握し、適切なタイミングで最適な提案を行うことが可能になります。

例えば、自社のホームページのアクセス数やコンバージョン率は、顧客の行動パターンを把握するための重要な指標です。また、折り込みチラシやポータルサイト経由の反響状況を分析すれば、顧客の興味の度合いを測る指標として活用できます。

販売促進の効果を高めるには、これらの顧客情報の整理や分析が大切です。ただし、顧客情報を活用する際は、プライバシーポリシーの整備や顧客への利用目的の明示を必ず行いましょう。

自社ホームページ更新などのオンライン施策

昨今は、多くの顧客がインターネットを活用して不動産の情報収集を行うため、オンラインでの販売促進は欠かせません。

SEO対策やWeb広告、SNSなどを通じて獲得した見込み顧客に対して、メルマガやLINEを活用して新着物件やキャンペーン情報を配信することで、顧客との接点を維持し続けることが大切です。

また、自社ホームページの物件情報の更新や、不動産購入・売却に関するノウハウ記事の掲載は、顧客の信頼を高めるとともに競合他社との差別化にもつながります。

オンライン施策での販売促進に力を入れることで、将来の成約率の向上に期待できます。

折り込みチラシやダイレクトメールの活用

折り込みチラシの配布やダイレクトメールの送信は、顧客に情報を直接届けられる手法です。

チラシは、配布するエリア内で自社の認知を高めるとともに、接点がある顧客には自社の再想起を促す効果があります。

ダイレクトメールは、顧客に対して個別性が高い情報を提供することが可能です。宛名付きで送付されるため「自分事」として受け取られやすく、開封率が高いメリットもあります。

定期的な情報提供は、顧客との長期的な関係構築や興味の刺激につながるため、顧客育成の効果が期待できます。

モデルルーム公開や現地見学会などのオフライン施策

モデルルームの公開や現地見学会などのオフライン施策は、顧客の購買意欲を高めるうえで重要です。

特に、住宅は人生の中でも非常に高額な買い物となるため、顧客は実際の物件を確認して、担当者から対面で話を聞きながら、慎重に購入を判断したいと考えていることが多いです。

そのため、現地見学は顧客が住宅を購入した後の具体的な生活イメージを持つための貴重な機会となります。

見学時に顧客のニーズを丁寧にヒアリングすることで、見学後も質の高い提案やフォローアップが可能になるため、最終的な成約につなげやすくなります。

2. 不動産販売促進で成約率を上げる4つのポイント

集客に成功したとしても、その後の販売促進の内容が顧客のニーズに合っていなければ、検討中に離脱したり競合他社に流れたりする原因になります。

販売促進では、集めた顧客をさらに分類し、それぞれのニーズを満たすアプローチをすることが大切です。

ここでは、不動産の販売促進で成約率を上げるためのポイントを4つ解説します。

顧客を検討段階ごとに分ける

同じターゲット層であっても、検討の度合いは顧客ごとに大きく異なります。そのため、問い合わせ内容や来店時の反応などから、顧客の検討段階を以下のように分けることが大切です。

・なんとなく物件を探し始めた人(情報収集段階)

・複数の不動産会社や物件を比較している人(比較検討段階)

・購入の意思を固めつつある人(意思決定直前)

検討段階ごとに、行うべき販売促進の手段や内容も異なります。成約率を上げるためには、顧客の検討段階に応じて販売促進を最適化することが重要です。

顧客心理に寄り添った販売促進を行う

不動産の販売促進では全員に同じ提案をしてしまうと、結果的にどの顧客にも響かない訴求となってしまうことがあります。

例えば、情報収集段階の顧客には、物件選びの基礎知識や判断材料となる情報提供が有効です。一方で、比較検討段階の顧客には、競合他社との違いや実績、信頼性を明確に示すことが求められます。また、意思決定直前の顧客には、住宅購入後の生活に対する不安を解消するための提案やサポートが重要です。

顧客心理に寄り添った販売促進を行うことで、顧客の離脱を防ぎ、成約率の向上につながりやすくなります。

物件の魅力を視覚的に伝える

顧客は複数の物件を比較する際、写真や動画を参考にして具体的な生活をイメージしながら検討を進めることが一般的です。そのため、不動産の販売促進では物件の魅力を視覚的に伝えることが重要です。

昨今では写真だけでなく、360度画像やVRコンテンツを活用する企業も増えています。これらを活用することで、顧客は来場前でも物件の空間を体験でき、比較検討を進めやすくなります。

さらに、家具の配置や生活動線を意識した演出を取り入れることで、実際の暮らしを具体的にイメージできるようになり、顧客の物件購入に対する不安の軽減にもつながります。

オンライン施策とオフライン施策を連携させる

顧客はインターネットで情報収集を行いながら、見学や対面での相談・提案を通じて購入を判断するため、オンライン施策とオフライン施策を一連の流れとして設計する必要があります。

例えば、折り込みチラシやダイレクトメールに二次元コードを貼り付けてオンライン施策へ誘導し、ホームページなどで詳細情報を提供したうえで相談や見学予約へつなげることが考えられます。

顧客との接点を途切れさせずに成約へと導くには、それぞれの施策を連携させることが重要です。

3. 不動産の販売促進で失敗する3つの原因

販売促進での成果が出ない場合、取り組みの内容が不十分であったり方向性を誤っていたりする可能性があります。

不動産の販売促進が失敗する原因には、以下の3つが挙げられます。

オンライン施策の活用が不十分

先述の通り、不動産の販売促進ではオンライン施策を活用して、顧客が比較検討を進めるために必要な詳細情報を提供することが大切です。

しかし、オンラインに掲載されている物件の写真や設備情報、周辺情報などの情報が不十分であれば、魅力が伝わらずに顧客が競合物件へと流れる原因になります。

成約したにもかかわらず、情報更新を行わないまま既存の物件情報を掲載し続けることも、「おとり広告」として厳しい罰則を受けるとともに、顧客からの信頼を大きく失います。

オンライン施策で継続的な情報の提供や更新ができていないことは、販売促進における大きな課題となります。

顧客との関係構築ができていない

集客はできているのに成約につながらない場合、顧客との関係構築が不十分な可能性があります。不動産を購入するまでの検討期間に、問い合わせや来場後のフォローが不十分だと、顧客との接点を失う原因になります。

また、顧客の希望に対し表面的な条件のみで提案を行うと、顧客のニーズとずれが発生しやすく、信頼を獲得できません。

顧客の関心度を考慮せず、折り込みチラシやダイレクトメールを過度な頻度で送付することも、「しつこい」という印象を与えてしまい信頼関係の構築ができない原因にもなります。

成約に至る信頼関係を構築するには、「顧客の検討段階や関心度を把握できているか?」「ニーズに合わせた適切な提案はできているか?」などを振り返り、課題点を洗い出すことが重要です。

販売促進の効果検証が不十分

不動産の販売促進では、どの施策が問い合わせや来場につながっているかの効果検証も欠かせません。効果検証が不十分であれば、効果が薄い販売促進を繰り返してしまい、無駄な広告費や人件費が発生する原因になります。

例えば、問い合わせは多いが来場数が少ない場合は、販売促進の内容と実際の物件の見せ方が異なっており、顧客への訴求が不適切である可能性があります。

一方、来場数が多くても成約につながらない場合は、現場での提案内容や来場後のアフターフォローに課題があると考えられます。

効果検証が不十分だとその後の改善を行えないため、販売促進で失敗する原因になるのです。

4. 不動産の販売促進で優先的に改善すべき施策3選

原因が分かっても、「どれから改善すればいいか分からない」という担当者の方も多いのではないでしょうか。

不動産の販売促進を見直す場合、費用対効果の面から優先順位を付けて改善に取り組むことが効果的です。ここでは、優先度の高い順から改善すべき施策について解説します。

問い合わせ後のフォローを改善する

不動産の販売促進では、問い合わせ後のフォロー体制の強化が最優先事項となります。

問い合わせ直後の顧客は、物件購入に強い関心を持っている可能性が高く、複数の不動産会社を同時に比較検討しているケースも多いため、このタイミングでの対応スピードが来場や成約に直結します。

対応が遅れると他社に流れてしまう可能性がある一方で、迅速かつ丁寧な対応ができれば、来場率の向上や信頼関係の構築につながります。そのため、問い合わせの返信は「即レス」を原則に、遅くとも当日中、定休日を挟む場合でも翌営業日の午前中までに行うことが望ましいです。

反響発生時にリアルタイムで通知を受け取れる体制を整えたり、MA(マーケティング・オートメーション)ツールを導入したりすることで、顧客の関心が高いうちに関係の構築を目指しましょう。

来場時の提案内容を見直す

次に優先度が高いのは、来場時の提案内容を見直すことです。

特に、一定以上の来場数があるにもかかわらず成約につながらない場合は、「顧客のニーズに合わせた提案ができているか?」「競合物件との差別化はできているか?」などの確認が重要です。

来場時には、顧客の希望条件だけでなく、その条件を重視する理由や将来のライフプランなどもヒアリングしましょう。希望条件の深掘りを行うことで、潜在的なニーズを把握できるようになります。

結果的に、顧客の不安要素を先回りで解消できるだけでなく、「本当に自分に合った物件だ」と納得感を持ってもらいやすくなり、成約率の向上にもつながります。

来場後の追客とフォロー体制を強化する

不動産は購入までの検討期間が長い傾向にあるため、来場後の追客やフォロー体制の強化も優先度が高い改善施策です。

例えば、メールやLINEを活用して類似物件を紹介したり、購入検討に役立つ情報を提供したりすることで、顧客との接点を維持しやすくなります。また、検討意欲が高まったタイミングで再度アプローチできる点もメリットです。

また、来場者限定の特設サイトやSNSグループなどを活用し、限定情報を提供するなどの方法も有効です。限定性のある場を設けることで、顧客の関心を維持しつつ、他の検討者の動きが見えることで購買意欲の後押しにもつながります。

顧客が物件購入への関心を失わないように、定期的な接触や情報提供を継続することが、最終的な成約へとつなげるポイントとなります。

5. まとめ

不動産販売促進とは、集客で獲得した見込み顧客に対してWeb広告や折り込みチラシ、対面でのコミュニケーションなどの手法を用い、購買意欲を高めるための施策です。

不動産は購入までの検討期間が長いため、販売促進を継続して顧客との関係を構築し、購入への関心を維持させることが重要になります。

販売促進が成約につながらない場合は、効果検証を行い提案内容や問い合わせ後・来場後のフォロー体制に改善点がないかを確認することが大切です。