不動産会社のWebサイトに必要なコンテンツとは?制作や運用のポイントも解説
現在、多くの企業がWebサイトによる集客を行っており、不動産会社もその例外ではありません。しかし、Webサイトの制作・運営の担当者の中には、「どのようなWebサイトを制作すればよいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
不動産会社のWebサイトで集客を成功させるには、必要なコンテンツをそろえるだけでなく、内容やデザイン面も顧客の目線に立って工夫しなければなりません。
本記事では、不動産会社のWebサイトに必要なコンテンツに加え、Webサイトの制作や実際に運用する時のポイントについて解説します。
1.不動産会社がWebサイトを運営する目的とは
不動産会社がWebサイトを運営するのは、顧客からの信頼を得て、最終的には物件の見学・内覧会などの問い合わせや契約を獲得することが目的です。
2025年5月に総務省から公表された調査では、インターネットで情報収集する方の割合が、インターネット利用者の8割を超えていることが分かっています。中でも、スマートフォンでインターネットを利用する方は、全体の約74%、20~59歳の各年齢階層では9割以上でした。
そのため、Webサイトの重要性はさらに増しているといえるでしょう。
出典:総務省「令和6年通信利用動向調査ポイント」
まずは、Webサイトや掲載した物件情報が顧客の目に留まる機会を作ることが大切です。
そして、信頼と問い合わせを獲得するために、自社ならではの強みやサービスを継続的にアピールすることも必要不可欠です。
そのため、Webサイトを制作する際は、顧客の視点に立って読みやすさや探しやすさを追求し、知ってもらいたい情報を分かりやすい形で届けなければなりません。
こうした視点を基にWebサイトを制作し、適切な運営ができれば、継続的な集客や問い合わせを得ることが期待できます。
2.不動産会社のWebサイトに必要なコンテンツとは
不動産会社のWebサイトは、まず顧客が知りたいと思う情報をそろえなければなりません。
ここでは必要なコンテンツに加えて、各項目において内容を分かりやすく伝えるポイントについても解説します。
物件情報
物件情報はWebサイトのメインコンテンツであり、顧客に物件の魅力を伝える役割があります。
物件の特徴や周辺の交通アクセスだけでなく、こだわりとコンセプトを紹介するテキストや、入居後をイメージできる高品質な写真を掲載しましょう。
写真や動画はさまざまな角度から撮影し複数掲載することで、入居後の生活をより具体的にイメージできるようになります。パノラマ写真やVR室内ビューを取り入れれば、部屋の配置や奥行きをリアルに感じさせることも可能です。
ただし、Webサイトに掲載する物件情報には、厳格な表示規約があります。物件情報に掲載が義務付けされている表示事項は、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい:【一覧表付き】不動産広告で守るべき表示義務を分かりやすく解説
物件検索機能
顧客の多くは、物件を探すためにWebサイトを訪れます。そのため、目的の物件を迷うことなく探せるように、使いやすい物件検索機能が必要です。
物件検索機能には、エリアやカテゴリによる絞り込み機能や、こだわり検索を充実させましょう。フリーワード検索にも対応し、検索結果には類似の物件や最新情報も表示すると良いでしょう。
さまざまな条件から探せるようにすることで、顧客が自身の希望に最も近い物件を効率的に見つけられるようになり、利便性が高まります。
問い合わせフォーム
不動産会社のWebサイトの最終的な目的は、問い合わせや見学予約、契約などを獲得することです。そのため、問い合わせフォームは必ず設置しましょう。
問い合わせフォームは物件やサービスに興味を持った顧客がいつでもアクセスできるように、どのページでも分かる位置に表示しましょう。
また、「会員登録」や「無料相談」「見学予約」など内容によって、入力してもらう項目が異なります。それぞれの内容に最適化した複数の問い合わせフォームを作成すると、顧客の利便性が高まります。
一方で、顧客が入力する項目は必要最小限にしましょう。入力する項目が少なければ顧客のハードルが下がり、気軽に問い合わせなどをしてもらえることが期待できます。
問い合わせ先の電話番号も併記しておくと、すぐに相談や確認がしたいという顧客のニーズも満たせます。
会社概要
会社概要や事業内容を紹介するページは、Webサイトの内容を信頼してもらうために必要になります。
会社概要があることで、Webサイトを運営する企業の実態や実在性を顧客に伝えることができます。逆に、記載内容が不正確な会社概要は、企業への不信感につながる恐れがあります。
会社概要には、オフィスの所在地や連絡先、事業内容などの必要項目をそろえて掲載しましょう。
特に事業内容は、「売買」「賃貸」「管理」などで内容が異なります。しっかりと記載して、自社のサービス内容を具体的にアピールすることが大切です。
スタッフ紹介
スタッフ紹介は、自社の雰囲気を伝えるための情報です。企業の信頼性を担保するだけでなく、顧客の満足度向上にもつながる可能性があります。
顧客は、問い合わせから契約に至るまで、スタッフと何度もやりとりを重ねることになります。事前にどんなスタッフがいるか分かれば、問い合わせ前の不安を和らげることができるでしょう。
スタッフ紹介では、顔写真やプロフィールを作成し、顧客に安心感や親近感を抱いてもらいやすい工夫が大切です。
自社の強み・実績
自社の強みや実績は、顧客の興味と安心感を獲得するための情報になります。
不動産の購入や不動産投資の費用は非常に高額なため、顧客の判断は慎重になります。そこで、自社の強みや実績をアピールできれば、顧客の安心材料にもなるでしょう。
自社の強みには、競合他社と差別化できる点を掲載します。顧客は競合他社と比較している可能性が高いため、自社の優れた点を強調し目を留めてもらうことが重要です。
実績は、成約件数や満足度などを具体的な数字を使って伝えましょう。数字のような客観的な情報があると、顧客により安心感を与えることができます。
強みや実績は、ファーストビューによって一目で分かるようにすると、効果的なアピールになります。
ブログ
不動産会社がWebサイトを運営する際は、ブログの更新も欠かせません。
ブログで不動産に関する顧客の疑問を解決したり、業界特有の情報や最新情報を共有したりすることは、自社に興味を持ってもらうための導線となります。
例えば、プロの視点から解説した物件選びやエリア選びなどの内容は、物件を探す顧客にとって非常に有益な情報であるため、信頼獲得にもつながるでしょう。
しかし、ブログでコンテンツを配信する際はやみくもに行うのではなく、検索結果の上位に表示させるための施策であるSEO対策をすることも重要です。検索結果の上位に出れば、自社を認知していない層にも認知拡大を図ることができます。
SEO対策では、顧客が検索することが多いキーワードの検索意図を読み取り、悩みに答えるコンテンツを作成しましょう。
3.不動産会社が効果的なWebサイトを制作するためのポイント4つ
必要なコンテンツをそろえるだけでは、集客を狙うWebサイトとしてはまだ不十分です。
ここでは、集客に効果的なWebサイトを制作するためのポイントを4つご紹介します。
ターゲット層を明確にする
Webサイトを制作する際は、まずターゲット層を明確にしておくことが肝心です。
ターゲット層の年代や地域、特性によって、必要な情報は全く変わってきます。
ターゲット層を明確に設定することで、Webサイトに必要な情報やコンテンツ、設計、デザインの方向性がおのずと見えてくるでしょう。
また、ターゲット層のニーズを満たすように制作することは、競合他社との差別化にもつながります。
顧客が見やすいデザインにする
顧客が途中離脱しないWebサイトにするには、顧客が見やすいデザインで設計することが大切です。
目的の情報が見つけやすく、問い合わせまで迷うことなく進められるようにしましょう。
特に、検索機能や物件情報、問い合わせフォームは顧客に寄り添うことを意識し、手軽に操作できるようにします。
情報量や文字の大きさについても、配慮が必要です。多すぎる情報や小さすぎる文字は、顧客にとって読みにくく、離脱する要因となります。情報の表示についても、顧客の目線に立ち、分かりやすく伝えることを意識しましょう。
スマートフォンに対応した設計にする
すでに解説したように、スマートフォンで情報収集する方が増えているため、スマートフォンに対応したWebサイトにすることが望ましいです。
パソコン向けのみであると、スマートフォンで閲覧した際にレイアウトが崩れて見にくくなってしまい、顧客が離脱してしまう恐れがあります。
スマートフォンに合わせたレイアウト調整や読み込み速度の最適化などを行い、簡潔で分かりやすい情報提供ができるようにしましょう。
規約・ルールを遵守する
Webサイトは不動産広告の一つであるため、制作する際は不動産の広告に関わる規約・ルールを理解していなければなりません。規約・ルールを遵守して、はじめて信頼性があるWebサイトであるといえます。
以下の3つは、不動産広告の基本となる規約・ルールであるため、必ず押さえておきましょう。
- 宅地建物取引業法(宅建業法):不動産取引の公正と安全を確保するための法律
- 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法):消費者が、さまざまな商品やサービスの品質、内容、価格などを誤認するような表示を規制する法律
- 不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約):景品表示法に基づき、不動産公正取引協議会連合会が不動産広告の表現方法を自主的に定めた規約
規約・ルールでは、不動産広告の不当表示を防止するため、さまざまな表現について規制しています。
中でも、実際に存在しない物件を掲載する「おとり広告」は、上記3つの規約・ルールに違反するとして、罰則などが科されます。
不動産広告の規約・ルールに関しては、2022年の改正も含めて以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
あわせて読みたい:不動産広告の規制を知る!2022年の規約改正、過去の違反事例も詳しく解説
また、Webサイト制作では、個人情報や著作権法の遵守も忘れてはいけません。特に物件のイメージ写真は、無断転載や無断利用で著作権侵害になるケースも少なくないため、細心の注意を払って使用しましょう。
4.Webサイト開設後に不動産会社が行うべき運用とは
Webサイトは制作して終わりではありません。継続的な集客を狙うには、適切な運用が必要です。
最後に、不動産会社が行うべきWebサイトの運用について解説します。
定期的に更新を行う
Webサイトを活用した集客には、定期的な更新が欠かせません。
顧客と継続的な接点を持ち、時間をかけて見込み顧客を育成することは、問い合わせ件数の獲得を目指す上で必要不可欠です。
更新頻度が高いWebサイトは、常に最新情報を得られるため、リピーターを生みやすくなります。検索エンジンからも高く評価されるため、SEOにもプラスに働くでしょう。
不動産業界は、物件情報や市場動向が変動しやすいです。最新情報の提供をこまめに行い、集客力と信頼性を高めていきましょう。
特に、取引が完了した物件や既存物件の情報に変更が生じた際は、すぐに更新を行うことが大切です。過去の情報を掲載し続けていると、おとり広告とみなされる恐れがあります。
Webサイトの運用は長期的な取り組みになります。システム化やルールづくりを行い、担当者が変わってもスムーズに更新作業ができる体制を整えておきましょう。
広告運用を行う
広告運用を行うことも、Webサイトで効果的に集客する手段の一つです。SEOよりも効果が出るのが早く、即効性が高いです。
広告運用は、主に以下のような種類があります。
- リスティング広告:Googleなどでユーザーが検索をしたキーワードに応じて、検索結果に表示されるテキスト形式の広告
- SNS広告:各種SNSに掲載する広告
- ディスプレイ広告:画像や動画として表示される広告
- 動画広告:動画サイトの動画内に表示される広告
リスティング広告では地域性を生かした集客が、動画広告やディスプレイ広告は物件の魅力を視覚的に伝える集客が可能です。目的やターゲット層に合わせて、広告の種類を使い分けることで、集客効果を高められます。
ただし、広告の出稿には運用コストがかかります。徹底した予算管理と、ツールを使った広告の効果測定を行いながら、継続的に改善することが重要です。
5.まとめ
インターネットを利用して情報収集する顧客は年々増加しており、不動産会社にとってもWebサイトの重要性が高くなっています。
Webサイトによる集客を成功させるには、顧客の視点に立ち、分かりやすく情報を届ける設計にすることが必要不可欠です。Webサイト制作後も、定期的に情報を更新して運用し続けることが、集客成功の要となるでしょう。
現在は、不動産会社のWebサイト制作を得意とする企業も増えています。自社でのWebサイト制作が難しいと感じた場合は、相談・依頼することも検討しましょう。